前編はこちら。
18歳から中国というアウェイで奔走してきた加藤さん。
疾走する精神で汗をかきつづけて来た様子が、
言葉の端々から伺えます。
後編では、加藤さんが見た日本人と中国人、
または中国であったほかの国の若者の話、
今までの日本とこれからの日本についての考えが語られます。
また、最後に活発な質疑応答もありましたので、
そこで出た意見もまとめたいと思います。
個々の質問の内容は聞き取りにくかったり、
ポイントが分からない点もありましたので、
加藤さんの回答のみをご紹介したいと思います。
■語学について
語学は金をかけないほど良い
北朝鮮からの留学生は国内で英語を学んできて
流暢に話す、いったいなぜ?
→「彼は汗をかいている」が他の留学生の評
■世界から見た日本
日本人としてのビジョンと戦略が提示されるのを世界は求めている
経済目標を突破した後にどうなっていくのか。
毎年総理大臣が変更になっているのに、
国民の生活が変化していないというのはすごい安定性だ。
■世界の動向
2012年は、アメリカ、ロシア、フランス、
中国、韓国、香港のトップが交代になる。
ものすごい激変する年となる。
これからは若い世代、
女性が世界に出て行く時代になると思う。
日本にいれば平和であるが、
外に出れば世界は弱肉強食である。
世界は同質化をしているが、
同質化をするほどにそこに反対する勢力が
強大になっていく傾向があると考えている。
■中国の話
中国人の郷土愛はすごい
人口が1億人いる省がある
中国では「金がすべて」な価値観だが、
ここに「儒教的なもの、人権」といった考えを
mixしていかないとこれから支えていくことができない。
実現するのは難しいと思うが。
中国人が宗教をよりどころにしたいと思っている、
という傾向は出てきている。
よりどころを宗教、信仰に見つけられないと「マイホーム」に行く。
中国では共産党があるから「学問の自由」はない
それを香港に求める学生がいる
大学では11時に消灯されるが、
外の街灯で学生達が朝まで勉強をしている。
大学を見ていると発見がある。
中国のこれからが見える。
■中国とのビジネス
中国人が「うまくやっている」のが、
日本や世界だと違法だったりする。
中国人はぬるい人たちからは、取る。
日本人はある意味「バカ正直」と言える。
それは「反日」という訳ではなく、
「抜けるところは抜く」「だませるところはだます」
というのがまだまだ中国にはあるから。
その点、アメリカ人は「うまくやっている」。
欧米は先にだます、ということをしていたりする。
日本はモラルを気にしてしまっている現実がある。
■日本で伝えられる中国の情報
中国に長年通じている人が発信していても、
情報を伝える側が、マスに迎合して
「多様な状況」を曲げて伝えるというのはある。
上から目線で発信すると、誤解は発生しやすい。
差別、上から目線といったことが生じてしまうのは
プライドとコンプレックスの固まりと
マインドセットの問題。
■加藤さんの態度とこれから
自分のこと以外ではイラッとしない。
自分はアウェイで勝負していると思っているから、
アウェイの場に適用していくのは当たり前。
幼い頃から日本社会に不満を抱いてきたが、
周りを変えるより自分を変える方がローコストだ。
アウェイにいるんだしね、文句あるなら帰ればいい。
今後も日本には戻らずに、しばらく外に拠点を置きたい。
燃え尽き感もあるので、アメリカでも行くかな。
旅人精神で生きていきたいとは思う。
以上になります。
加藤さんのことを全く知らずに参加したのと、
中国について人並み以下の知識しかないので、
今回の講演でぼんやりとですが広範囲な話が
聞けて多くの情報を得られたというのが私の感想です。
また、個人的な観点ですが年下の方の講演会というのに
初めて参加したと思います。
加藤さんは高卒後に10年間中国で過ごしていますので、
その分野ではプロといえると思います。
どんな分野もプロまで1万時間や10年といいますが、
彼の場合は特化した分野で精通してプロとなったのですね。
未だ目標を明確に定められていない自分と比較して
大きく参考になる若者でした。
(年上だから、年下だからって価値が変わる訳ではなく、
そういう思考の時点で古い価値観を持っているのかな、
とも思ったりもしました‥)
彼の本は近日読んでみたいと思います。
また、日経ビジネスで連載をしているのですが、
そちらもいくつか拝見すると興味深い内容でした。
加藤嘉一の「脱中国論」現代中国を読み解く56のテーゼ
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