2011年9月18日日曜日

中国の日本人「ランナー」加藤嘉一さんの話

今日はある一人の中国人ランナーを紹介したいと思います。
皆さんは、加藤嘉一(かとうよしかず)さんという方を
ご存知でしょうか?
中国でもっとも有名な日本人と呼ばれる方なのです。
テレビで紹介された動画がありますので、
紹介しておきますね。

仕事だけ見てると、「コラムニスト」「コメンテーター」
といった印象です。
しかし、彼は著作の中で

われ日本海の橋とならん

「加藤嘉一とは何者なんだ?」
そう聞かれたら、僕は迷わず答えるだろう。
すなわち、加藤嘉一は「ランナー」なのだ。と。

自分はランナーであると答えています。
この箇所では、その場の空気に染まらないといった比喩で
用いてもいますが、走ることでマインドセットしていると
他の箇所では明確自身とランを結びつけています。
アスリートな証拠にNIKEとはスポンサー契約をしているようです。

彼を紹介しようと思ったのは、この間講演を聞いたこと
こちらに内容をまとめました)で興味を持ったことに加えて、
同世代でランニングで思考してて活躍している人ということで
ある種憧れに近い思いを抱いているからです。
ランニングで思考をしている人で、ロールモデルになりやすいのは
村上春樹氏ですが、彼は60歳も過ぎていて親近感は湧きにくい。
しかし加藤氏はプロフィールを見る限り、僕の2歳下です。
アウェイで真剣勝負をしているし、彼の努力は著作を読む中でも
とても自分自身の努力とは比べようもないものではありますが、
年齢が近いということ、ランをしていることで勝手に近しく感じてしまう。

ランニングなんて、個人競技だし、ある地点からスタートして
同じところに戻ってくるだけで何も成してないじゃん

そんなふうに言われたり思われたりしているようです。
人生を決断する際の思考軸や判断軸としては
あまりに曖昧な「ランナー」という存在ですが、
その「ランナー」という自意識で活躍している彼は
年下ですけれども私の先達でありロールモデルです。

近い世代で同じランナーだけれども、
彼ほどの苛烈な生き方を自分で今後できるかといえば、
自身がないです。
けれども、僕も彼と同じく空気に支配されずに生きたいし
乗り物よりは自分の足で、走る速度で物事を見ていきたい。


昨今のランニング人気って何か意味があると思うんですね。
単にメディア情報で煽動されて拡大している点もありますけど、
ここ数年はマラソン申込に人が殺到していることを考えると、
一過性のブームではなく多くの数が習慣として取り入れたのではないでしょうか。

「時代の変化」っていうと曖昧な言葉になってしまいますが、
「金儲けの価値観」も「消費の価値観」も牽引力が無くなり
1つの価値観で国全体が統率できなくなっている成熟したこの国で、
少なくはない数の個人が走る中で何か自分を耕そうとしているのかな、
と思ったりもします。

加藤さんはアウェイで10年ほど精神的にも肉体的にも突っ走り、
これからどのようなキャリアパスを歩んでいくのか是非注目したいです。
また、僕も周りの価値観や空気にただ流されるのではなく、
自身のランの蓄積の時間をもとに人生を切り開く判断をしたいと思っています。

彼の今後をこれからもウォッチしていきたいと思います。

 

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